どこにでも持ち運べ、外出先でもWi-Fiに接続できる「ポケットWi-Fi」

その便利さから、自宅で固定回線の代わりとして使用してる人もいるかと思います。

ただ、そういった場合に気になるのが「ポケットWi-Fiでオンラインゲームはプレイできるのか」という点です。

最近は5Gに対応したポケットWi-Fiもありますが、オンラインプレイの性能としては不安ですし、できたとしても通信量や速度制限といった問題もあります。また、オンラインの中でも動作の激しいFPS・TPSゲームがプレイできるのかも気になるところです。

そこで今回は、ポケットWi-Fiでもオンラインゲーム・FPSなどをプレイすることはできるのかどうか、という疑問について、分かりやすくまとめてみました。

これからポケットWi-Fiを使ってオンラインゲームをプレイしようと考えてる人は、導入前にぜひ一度目を通してみてください。


ポケットWi-Fiでどこまでできる?

データ通信量・通信制限

実は、オンラインゲームの通信量の目安は1時間あたり10~100MBと言われています。

目安として、現在スマホで配信されている人気のオンラインゲームを見てみましょう。

■ オンラインゲームの通信量目安

  • ポケモンGO:約10MB/1時間(約100時間/1GB)
  • PUBGモバイル:約60MB/1時間(約16時間/1GB)
  • 荒野行動:約20MB/1時間(約50時間/1GB)
  • FORTNITE:約40MB/1時間(約25時間/1GB)

遊び方やネット環境等で多少変動しますが、皆さんが考えているよりも通信料は小さいということが分かりますね。

例えば、1時間100MBの通信量だと仮定して、1GBに達するまで約10時間、また、10GB利用しようと思ったら100時間=約4日かかる計算です。

ポケットWi-Fi専用回線である「WiMAX2+」の場合、データ通信量使い放題でも3日間で10GB以上使用すると通信制限がかけられますが、よほど無理なプレイをしない限りはこの数値に達することはありません。

通信量の数値だけ見れば、ポケットWi-Fiでもオンラインゲームをプレイすることは可能といってもいいでしょう。

また、通信速度は、最近だとUQよりWiMAX+5Gが提供されています。

5Gは現段階で利用できる人は限られますが、利用できる地域であれば下り最大2.7Gbpsの高速回線でプレイすることができます。
万が一、5Gが利用できなくても、従来のWiMAX2+でも下り最大440Mbpsで利用できるため、プレイする分にはそれほど問題はありません。

つまり、プレイ自体はポケットWi-Fiでも問題なくできるということですね。

データのダウンロード

では、プレイ以外はどうでしょうか。

まずはデータのダウンロードですが、スマホゲームや容量の少ないニンテンドー3DSなどといったソフトであれば、ポケットWi-Fiでもダウンロードは可能です。

しかし、PS4やNintendo Switch・PCゲームなどといったハードのゲームソフトになると、一度のダウンロードで数GB以上の通信が必要になります。

例えば、今Switchで人気の「スプラトゥーン3」の場合、ダウンロード版ソフトに必要な容量は6.8GBです。
さらに、Switch版「Apex Legends」のデータ容量は25GB以上となっており、ポケットWi-Fiでダウンロードしようものなら1発で10GBを超えてしまいます。

そのため、ポケットWi-Fiでハードゲームのソフトをダウンロードするのは、基本的に「危険」だと考えたほうがいいでしょう。

ボイスチャット・ライブ配信

また、オンラインゲームをプレイする際に、ボイスチャットライブ配信など、第三者とコンタクトを取りながらプレイする人も多いかと思いますが、どちらも常にネット通信を必要するため、プレイ以上に通信量を消費してしまいます。

FPSやTPSなど、互いの状況を伝えながらプレイすることで有利に進められるゲームの場合、ボイスチャットは必須です。特に、チーム戦で勝ちにこだわるのであれば、決して省けるものではありません。

ポケットWi-Fiでゲームプレイ以外のツールも併用して使いたいという人は、使い方を工夫する必要がありそうですね。


■ ポケットWi-Fiでできること まとめ

  • プレイによる通信量や通信制限は気にしなくてもいい。
  • 容量の少ないゲームであればダウンロードも可能。
  • 大容量ソフトのダウンロードは実質不可能。(できたとしても通信制限になる可能性大)
  • ボイスチャットなどのツールを併用する場合は注意が必要。

ポケットWi-Fiを使ってオンラインゲームをプレイする際にできることをまとめると、上記のようになります。

プレイだけであれば、ポケットWi-Fiでも十分ですが、他のサービスと合わせて使ったりダウンロードする際は注意しなければいけない、ということですね。

ネット回線の先生ネット回線の先生

とはいえ、一日に何十時間もゲームをプレイするような過剰な使い方をしなければ、ポケットWi-Fiでも十分プレイできますよ!

FPS・TPSで勝ちにこだわるなら光回線一択

オンラインFPSの画面

ポケットWi-Fiでもオンラインゲームをプレイできると説明しましたが、ゲームのジャンルによっては話が変わってきます。

実は、ダウンロードやアップロードといった通信速度は、オンラインゲームではさほど重要ではありません。

もちろん、数値が高ければ安定して速いネット回線だと言えますが、オンラインゲームにおいて一番重要なのは「PING」と呼ばれる数値です。

PING値とは、こちらが入力・指示した信号が実際の行動として反映されるまでの応答速度のことをいい、小さければ小さいほど速い回線だといえます。

通常、PING値は30~50ms(ミリ秒)程度で標準値で、これ以上の数値が出ても100ms以下であればそれほど問題ありません。

しかし、一瞬の遅れが勝敗に繋がるFPS・TPSの場合、PING値の数値が小さければ小さいほど撃ち合いに有利なので、1~10ms前後をキープか、50ms以下に抑えておきたいところです。

ではここで、WiMAXのPING値を見てみましょう。

通信環境にもよりますが、WiMAX2+のPING値は平均50~100msと言われています。最新規格であるWiMAX+5Gでも、せいぜい30~50msが限界といったところでしょう。

一方で、光回線のPING値は平均20~30msです。
この時点で、ポケットWi-Fiを使用してプレイしている人は圧倒的に不利ということになります。

また、通信速度やPING値の数値が良くないとラグや同期ズレの原因にもなるため、どんなにプレイが上手でも不具合によって負けてしまう可能性があります。

加えて、先にも説明したボイスチャットの問題もあり、FPS・TPSを主にプレイしたいという場合は、光回線一択と考えておいたほうがいいかもしれませんね。

ネット回線の先生ネット回線の先生

光回線については、下記の記事も参考にしてみてくださいね!

光回線が遅い時の対処法まとめ!光回線がすぐに爆速になる!

実際にポケットWi-FiでFPS・TPSをプレイした人の感想

ではここで、実際にポケットWi-Fiを使用して対人ゲームをプレイしてみた人の動画を見てみましょう。

この方は、楽天のポケットWi-Fiを使用して、オンラインFPSゲームである「Apex Legends」をプレイしています。

通信速度もPING値もポケットWi-Fiの平均値程度は出ており、プレイ自体にさほど影響がないように思えますが、2戦目では予期せぬ動作が暴発したり、キャラクターが一瞬固まってしまう不具合がありました。

一方こちらは、オンラインTPSゲームの「FORTNITE」を様々な回線でプレイしている検証動画です。
ポケットWi-Fiでプレイした時と、光回線でプレイした時とでは、明らかに速度が違うのがわかります。

他にも、スプラトゥーンやVALORANTなどの人気FPS・TPSゲームをポケットWi-Fiでプレイしてみた動画がありましたが、どのプレイヤーも

  • プレイ自体はできなくもない。むしろ案外普通にプレイできることに驚く。
  • 普段の回線に比べると、若干のカクつきや重さは感じられる。
  • 画質が荒いのが少々気になる。

という感想でした。

ただ、コメントの中には「動画配信者のPC(またはポケットWi-Fi)のスペック・性能がいいからでは?」という声もあり、ポケットWi-Fiだけの力でここまでプレイできた!とは言い切れないようです。

ですが、通常の回線では起きなかった遅延やカクつきがポケットWi-Fiで起きるということは、十分あり得るようなので、勝敗にこだわらずとも、本格的にプレイするのであれば光回線が断然オススメですね。

FPS用の光回線を選ぶ場合は、単純な通信速度よりもユーザーで混雑していない回線を選択することが重要になります。以下の記事も参考にして、オンラインゲームに最適な光回線を見つけてくださいね

>オンラインゲームにもおすすめのお得な光回線まとめはこちら

まとめ

今回は、ポケットWi-FiでオンラインゲームやFPSはプレイできるかどうか解説しました。

オンラインゲームの通信量はそれほど大きくないためプレイによる通信制限は心配ありませんが、データをダウンロードする際は注意が必要です。

また、平均値以上のPING値が出るポケットWi-Fiであれば、遅延やカクつきもそれほど気にならずプレイすることが可能です。
FPSやTPSに関しても、多少の不具合はあるものの、プレイすること自体は問題ないといってもいいでしょう。

ただし、ゲームの腕前やスペックに左右されず安定してプレイしたいのであれば、やはり使用する回線は「光回線」一択ですね。

さらに勝ちにこだわるのであれば、Wi-Fi接続よりも速度が速く安定する有線接続でのプレイが最もオススメなプレイ方法です。
ポケットWi-Fiを使ってプレイする際は、多少のラグや不具合は覚悟のうえでプレイするといいでしょう。

また、YouTubeなどで挙げられている検証動画は、投稿主が使っているポケットWi-Fiのスペックやプロバイダー、プレイ技術によって差があるようです。
「他の人や上手いあの人もポケットWi-Fiでプレイしてるから問題ない!」と鵜呑みにするのは、少々危険かもしれません。

もし、ポケットWi-Fiでオンラインゲームをプレイしたいな・・・と考えている人は、検証動画だけを参考にするのではなく、この記事や他の人の体験談などを参考にし、よく考えてから購入しましょう。

ポケットWi-Fiは、1台あればオンラインゲーム以外でも使える便利な機器です。
ゲームだけじゃなく、ネットも思う存分楽しみたい!という方は、この機会にぜひ導入してみてはいかがでしょうか。

その際は、下記の記事も是非参考にしてみてくださいね!

スマホゲームにオススメ!WiMAX2+プロバイダランキング【2022年2月版】